医学部予備校は、多くが生徒の学力や目指す大学によってコース制になっています。そのため、国公立や、私立難関を目指す生徒は「特進クラス」「選抜クラス」などといって、一般コースとは違ったカリキュラムが組まれるため、高額になります。医学部予備校の費用は高額ですが、医大に入学すると学部によっては家一軒建てられるくらい学費がかかるともいわれています。そのことを考えると一概に「高い」とも言えないですね。どの大学の医学部に行きたいのか、希望校によって対策もかわってきますので、まずは目標校ををはっきり決めることが肝心です。 パンフレットなどで公表されている年間学費のほかに、総額でいくらかかるのか、おおよそでも事前に確認しておいたほうがよいでしょう。夏期講習などの季節講習や志望校ごとの対策講習、直前特訓講習など多数用意されていますし、その他合宿、模試などもあるからです。これらには別途費用がかかるのか、年間学費に含まれているかで、総額がかなり違ってきます。 また、受験勉強に専念できるよう専門寮を完備している予備校もあります。地方在住など通学することが難しい場合には有効ですね。食事の管理もしてもらえるので栄養面も心配なく、同じ目標をもつ仲間と寝食を共にすることで切磋琢磨できるなどメリットもありますが、無料ではありません。こちらも検討する場合は年間100万円程度は見ておいたほうがよいでしょう。
計算すると怖気づいてしまう金額になりますが、だからといって、学費が安い予備校を選べばいいかというと考えものです。その予備校の指導が良質でない場合、志望校に合格できなくてはかえって高くついてしまいますし、なにより生徒本人の精神的な負担が大きくなります。サポート制度を上手に利用することで金銭面の負担を減らすことができますので、活用できないか確認してみましょう。
医学予備校は「特待生制度」をとっているところが少なくありません。予備校によって違いはありますが、その条件としては、「前年度の医学部の入試で一次試験までは合格している」「大手予備校の模擬試験で上位にランクインした実績がある」「特待生制度のテストに合格する」などが挙げられます。特待生になれれば、学費の免除や割引がありますので、積極的にチャレンジしてみたほうがよいでしょう。
また、強い意志を持って予備校と二人三脚で頑張る人へ向けて「合格保証制度」を設けている予備校も多いです。指定された科目や試験を受けたり、出席率や数度の面談などを条件として、一年で志望校に合格できなかった場合に、翌年度の予備校費用が免除になるというものです。予備校側としても無料で再受講されては損になってしまいますので、本気で合格へ導いてくれるでしょう。そのため厳しいカリキュラムとなりますが、絶対浪人はできない!という人は考えてみてもよいでしょう。